『後妻業の女』

黒川博行の小説は大体そうだが、結局のところ内容が残酷だったり猟奇的だったりしない。
疫病神シリーズにしても半端なヤクザとその悪さに付き合わされるしょうもないチンピラくずれが出てくるだけで、喧嘩は派手だが、あまり人がバタバタ死んだりはしない。
『後妻業の女』も、死にそうな爺さん内縁関係になり財産を巻き上げることを生業にしている悪党の話だが、その家族からそれほど恨まれることもないし、大竹しのぶを操っている豊川悦治も間抜けな悪党の域を出ない。
映画は原作よりコメディー色が強い。本の方は、もうちょっと事件性が高いというか、現代社会の問題点の一つとして示されている感じがある。
大竹しのぶは、僕は(見た目が)嫌いなので、これが別の女優だったらもっと面白く見られたかも知れない。演技力とかそういう以前に生理的に受け付けない。若い頃は可愛かったので、年をとってあんな容貌になるとは思わなかった。
あとはEテレのハートネットTVにもレギュラー出演し、何となく知性と福祉の人というイメージの強い風間俊介が、ものすごく頭の悪いガキ(大竹しのぶの息子)を一生懸命演じているのが面白かった。