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『ハテノウタ』劇団MONO

ハテノウタ、劇団MONO、東京芸術劇場、シアターウェストで鑑賞。3月25日(土)19時開演。
いつものように劇団に用意していただいた車いす席に妻と共に案内される。
なにか薬を飲むと若い身体を維持し続けられるが、99才になると自動的に死ななければならないシステムになっている世の中らしい。当日、“コンフォート(安楽死)室”に行かなければならない友人のために、高校のとき吹奏楽部で一緒だった仲間がお別れ会を開く。
場所は高校の教室を模したカラオケルーム。みんな若さを保つ薬を飲んでいるので、見た目は高校生の頃のまま。
男女交えて9人。高校時代の記憶を話しているうちに、それそれの記憶が微妙に違っていたりすることに気づき、雰囲気もギクシャクしてくる。双子の妹が仲間の中にいるクニさんだけは、当時のゴタゴタの影響から、仲間のクニさんが“ハテ”の歌をカラオケで歌う中、金替康博氏は一人コンフォート室に向かうのであった。
 
今回の作品は、今までの作品と違い、やや実験的要素が入っていたと思う。何曲かオリジナルの曲を歌う場面が入ったり、一貫したメッセージのようなものは感じられなかった。
僕自身はやっぱりオリジナルの俳優5名の、当て書きっぽい会話劇のスタイルが好きだ。女優さん達が入ってくると、その絶妙なバランスに若干の狂いが生じるような気がする。
 
昔、カクスコの芝居を好きでよく見に行っていた。あそこは男6人だったか。先日メンバーだった、井之上隆志氏が亡くなってしまったが、いつ見に行っても同じスタイル、同じメンバーで安心して見に行けた。2002年に解散してしまいもう見られないのかと思うと残念だった。いつもハズレがなくて安心して観に行けたし、その後、中村育児を始めメンバーもTVがメインの仕事場になってしまったが、劇団は劇団で続けてほしかった。
 
公演後のトークショーに招かれていた劇団iaku横山拓也氏も言っていた通り「僕はMONOのファンなので、このままずっと続けてほしい。試してみたいことがあったら、別の場所でやったらいい」みないなことを言っていたけれど、僕もまさにそう思う。
どうやら土田英生氏は同じ事を30年近くやってきてしまったらお客さんの側が飽きてしまうのではないかと思っているらしい。でもたぶん絶対にそんなことはない。飽きてしまうのは主に作り手の側なのだと思う。
次回作の話も少し出ていたけれど、また来年の公演はどうなっているのか楽しみです。